ＩＳＡ（Ｖｉｔｈｍｉｃ　Ｍｏｄｅｌ　Ａｇｅｎｃｙ）

　話をするときに動く歯切れのいい瞳から意志の強さが伝わる。

　１５歳の時に「自分を好きになりたくて」とモデルの道を見つけた。表舞台に出るのが嫌いな「自己肯定感がすごく低い」女の子は、「真逆のことをしてみよう」と心に決め、高校卒業と同時に活動を始めた。

　しかし「１年でやめた」。その当時は「とんがっていて」周りの慣習に「違和感ばかりがあった」と振り返る。「世の中に対していろんな怒りがあって反抗的だった。物事を斜めから見つめる」時間を多く過ごした。

　そしてアメリカに渡り、１年で帰国予定だったが「このままではもったいない」と大学に入学。卒業してから１年働いた後にフランスでさらに１年過ごして帰国。そして昨年５月にモデルとして再スタートした。

　「いろんな仕事をしていきたい」と常に玄関は大きく開けている。さまざまな現場で「いろんな人の想像力に触れる」ことが刺激になる。「毎日発見、気づきがあって心の機微が動く」と、自分の目で見て耳で聞いて経験を蓄積させてきた。

　「毎日仕事でスケジュールが埋まっている」状況にするために力をためる。海外での仕事を視野に「英語力をもっと上げたい」。さらに背筋に通った芯をきれいに保つために「心おだやかでいること」を心がける。まだまだ自分探しの旅の途中。「残りの人生で何をつくっていけるのか。私のやるべきことを見つけたい」

　（ヘアメーク　山根ひろな）