岩美町は、30年以上にわたり児童交流などを続けてきた沖縄県国頭(くにがみ)村と姉妹都市盟約を締結する。16日に町役場で締結式を実施。文化やスポーツなど、あらゆる面でさらなる交流促進を目指す。
昨年6月、国頭村教育委員会から岩美町教育委員会に姉妹都市盟約に関する打診があったのがきっかけ。今年6月の両町村議会で同盟約に関する議案が可決された。
両町村の児童交流は1985年に鳥取県で開かれたわかとり国体と87年の沖縄国体で、それぞれの地域が重量挙げ会場になったことが縁となり、86年から始まった。児童代表交流団が交互に訪問して伝統文化の体験学習などを重ねており、ホームステイなども実施。コロナ禍の20年度以降はオンラインで交流を続けてきた。
こうした児童交流は、道の駅同士の交流などにも発展。道の駅で互いの特産品を販売するフェアの開催や、鳥取の麒麟(きりん)獅子舞と沖縄の琉球獅子舞を互いの祭りで披露し合あうなど文化交流にもつながった。
岩美町は今回の盟約締結によって、児童交流の継続と発展▽伝統芸能、スポーツイベントなどによる文化・スポーツ交流▽道の駅同士の物産交流-など、さらなる交流推進に期待する。16日の締結式後には、道の駅同士の友好交流協定も締結する予定という。
町商工観光課の川口知彦係長は「交流を通じ、互いの文化や産業にも触れるきっかけが増えることで、故郷への愛着の再認識にもつながる。地方同士の横のつながりを強化し、一緒に地域を元気にしていきたい」と話した。