鳥取市内で子ども食堂などを展開するボランティア団体「きりんのまち・愛プロジェクト」は、社会的孤独・孤立者を支援するため、飲食店でお茶や軽食をしながら気軽に相談をすることができる「まどぐちカフェ」を始めた。行政窓口よりもハードルが低い相談窓口を目指しており、“井戸端会議”からこぼれ出る悩みや困りごとを拾い上げる。
同団体が提携する飲食店で、地域の民生委員や元「いのちの電話」相談員、理学療法士、大学生などがお茶や軽食をしながらどんな小さな悩みごとでも相談を受ける。必要に応じて専門の窓口を紹介する際は、相談員が付き添うこともある。
また、金銭面などで困っている人でも気軽に利用できるよう、相談時の食事代などは基本同カフェが支払う。交流サイト(SNS)などから利用申し込みでき、日時や場所などは利用者と相談して決める。
同カフェは、はっきりした相談内容がなくても利用できる。雑談の中で、不安や悩みがこぼれ出ることもあるからだ。同プロジェクト事務局の桑田達也事務局長(62)は、運営する子ども食堂で、周囲に相談できる人がいない母親や移住者、外国人などが、一人で悩み、苦しむ姿を見てきた。「本人も気付かないうちに悩みを抱え込み続け、気付けば限界を迎えてしまうケースもある」と指摘。