町議ハラスメント防止する条例可決 八頭町議会 鳥取県内初、良好な執務環境へ

 八頭町議会は9月定例会最終日の25日、町議による町職員らへのハラスメントを防止する条例案を議員提案し、賛成多数で可決した。同様の防止条例が制定されるのは鳥取県内で初めて。即日施行した。

 町議によるハラスメントを議会自らが予防し、町職員ら個人の尊厳を尊重することで、町の良好な執務環境を確保する狙い。

 優越的な関係を背景にしたパワハラやセクハラなどハラスメント全般が対象で、議長が被害者や目撃者から申し出を受け付ける。事実関係を調査した上で有識者を交えた審査会がハラスメントと認定すれば、ホームページや議会報で町議の名前を公表する。町職員や町民から町議へのハラスメントは対象外。

 質疑と討論では、小原徹也議員が「発言を受け取る側の感情でパワハラと捉えるかどうかは変わる。条文の審議が尽くされているとは言いがたい」と反対し、川西聡議員は「不快な発言をしたからといって即公表ではない。条文で審査会の設置や弁明の機会を設けており、議員の人権は担保されている」と賛成意見を述べた。採決の結果、賛成12、反対1で可決した。

 閉会後、尾島勲議長は「ハラスメントは人権の問題に関わることで、ほぼ総意を持って可決を見たことは成果」と話した。

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