全国でタクシー乗務員不足が深刻化する中、鳥取市内の男性から新聞社に一通の手紙が届いた。早朝のタクシーを予約しようと数社に電話したが「予約で埋まっている」などと軒並み断られ、利用をあきらめざるを得なかったという。コロナ後にタクシー需要が急速に回復しつつある一方で、県内の乗務員確保はどうなっているのか、現状を探った。
男性(71)は特急列車に乗るため、日曜午前6時ごろのタクシーを予約しようとしたが「すでに予約でいっぱい」「その時間は乗務員がいない」などと6社に断られた。結局、自転車で駅に向かったという。「天候が悪い日はどうすればいいのか。各社の輪番制などで対応してもらえないだろうか」と改善を望む。
県ハイヤータクシー協会の橋本孝之専務理事は「夜にタクシーを1時間待ったという苦情もある。平日午前中は病院通いの予約が多く、急な対応ができない場合もあり心苦しい」と説明する。