2022年度に、鳥取県内の児童相談所(児相)などに寄せられた児童虐待の相談件数が148件に上った。1990年度の統計開始以来2番目に多い。子どもの目の前で夫婦げんかや暴力を振るう「面前DV(ドメスティックバイオレンス)」も増加傾向にあり、子育ての悩みに応じる専門家らは「子どもの健康と命を守るためにも、相談してほしい」と呼びかけている。
県家庭支援課が県内3カ所の児相などに寄せられた児童虐待相談や通告件数をとりまとめた。県内で虐待と認定された148件は、21年度より13件増加し、13年度の155件に次いで2番目に多い。
虐待相談の種類別では、「面前DV」を含む心理的虐待が62件(21年度48件)、身体的虐待61件(同56件)、育児を放棄するネグレクト23件(同28件)、性的虐待2件(同3件)に上った。両親からの虐待が8割以上を占め、実母は68件(同56件)、実父は52件(同54件)。