児童や保護者、地域住民を混乱させた倉吉市の「成徳小」の校名について、市は4日開会の市議会12月定例会で新年度から「打吹小」に変更する条例改正案を提案し、再び市議会に判断が委ねられた。一方、二転三転の末に当初の公募で圧倒的多数を占めた「打吹小」が最終候補となったことに関して市民から「これまでの議論は何だったのか」と市や市教委の行政手腕に対する憤りが噴出。校名問題を端緒に、市政運営のまずさが浮き彫りとなった。
全国的に大きな関心を集めた発端は昨年6月、統合対象の成徳、灘手両地区の住民や保護者による統合準備委員会の選定。事前公募で最も多い150件の応募があった「打吹小」ではなく、1件のみの「至誠小」が選ばれたことが分かり、住民グループによる条例廃止の直接請求などに発展した。校名の選び直しなどが行われたものの、今年1月の臨時会で将来的な変更を前提とし「成徳小」を維持する修正動議が可決され、今年4月に暫定的に「成徳小」のまま開校した。