内閣の支持率低下や自民党安倍派を中心とした政治資金パーティーの裏金問題で岸田文雄首相の足元が大きく揺らぐ中、石破茂元幹事長(衆院鳥取1区)の存在感が増している。自民党内からもポスト岸田を模索する声が噴出。菅義偉前首相、二階俊博元幹事長らが、政策通で国民人気も高い石破氏を担ぎ出すのではとの臆測も広がる中、石破氏のある発言が国会内で波紋を広げている。
報道各社による世論調査の「次の首相」ランキングでは1位を独占しており、石破氏に追い風が吹いているのは明らかだ。裏金問題で「派閥」そのものへの不信感が高まっているが、石破派は既に解消し、石破グループ(約10人)に移行。石破氏の好敵手とされ、首相への道を何度も阻んできた安倍晋三元首相は昨年亡くなり、率いてきた最大派閥・安倍派が裏金問題で窮地に立たされている。
石破グループの一人は「安倍派がやらかした以上、安倍さんと一番遠いところにいる実力者が出ていかないといけない」と期待を込める。