米子鬼太郎空港を発着する米子-香港便の定期運航が18日に迫った。来年2月までの期間限定の運航だが、円安などによる訪日客(インバウンド)の需要の高まりを背景に、春以降の通年での定期便化への布石とも位置づけられる。世界屈指の国際貿易都市を結ぶ直行便の再開に地元の期待も高まっている。
米子-香港間の季節定期便は香港を拠点にする「香港航空」が来年2月26日までの約2カ月間運航する。期間中は週4往復、月、水、金、日曜に運航され、2020年2月の定期便運休前よりも1往復多い。香港航空は「クリスマスと年末年始、旧正月にかけて需要が増える時期。カニなど冬の定番イメージがある山陰はインバウンド利用が見込める」と見通す。
コロナ禍以降、円安が進行していることもあり、特に日本に旅行経験のある訪日客が地方の空港を利用して5泊から7泊ほどの長期間滞在するケースが想定されるという。山陰インバウンド機構の森本誠人事務局長は「交流サイト(SNS)で情報を得て、いろいろな場所を巡るのがこれまでの香港観光客の特徴。その傾向がさらに強まるのでは」とみる。