美方郡内にも避難指示 兵庫県北部に津波警報 用水路転落1人負傷

 1日に発生した能登半島地震に伴う津波警報が兵庫県北部に発表されたことを受け、香美、新温泉両町は、避難指示を発令した。警報は2日午前1時15分に注意報となり、両町は同日朝までに避難指示を解除。両町とも建物の損壊や火災などの被害は報告されていないが、新温泉町では、避難中の30歳代の女性が用水路に転落し、足首を骨折する重傷を負った。

 新温泉町は1日午後4時22分、町全域の5571世帯、1万3115人に避難指示を発令。同町によると、町開設の避難所3カ所に200人以上が避難したほか、各地の公民館や学校などに多くの住民が自主避難した。

 このうち高台にある浜坂中体育館には約100人が避難したほか、多くの住民がグラウンドなどに車を止め、車内で待機した。

 同町浜坂の海岸近くに住む小野木美佐子さん(66)は、足の弱い夫と約40分かけて徒歩で避難。「20年間住んでいるが、こんなことは初めてで、とても怖かった」と話した。JR浜坂駅近くに住む男性(68)は、帰省中の娘夫婦らと避難。「生後3カ月の孫もいるので、(避難が)長引くようであれば食事が不安」と心配していた。

 香美町も1日午後4時50分、沿岸部の3418世帯、8506人に避難指示を発令。町内14カ所の避難所に計1363人が避難した。(前田一樹、中村宏)

この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事