一足早い「芸術の秋」堪能 県立博物館で「県展」開幕

 第68回鳥取県美術展覧会「県展」(鳥取県、県教委、新日本海新聞社主催)が15日、鳥取市の県立博物館で開幕した。洋画、日本画、書道など8部門の作品402点が展示され、来場者は厳しい残暑の中、一足早い「芸術の秋」を堪能した。

 作品は548点の応募から、最優秀賞の県展賞に15点、奨励賞に32点が選ばれ、両賞を含む285点が入選した。この日の表彰式には亀井一賀副知事が訪れてあいさつし、県展賞受賞者らに表彰状を手渡した。

 彫刻部門で県展賞を受賞し、代表であいさつした岩成昭則さん(米子市)は創作活動について「県展があったからここまで活動を続けてこられた。来年は県立美術館もできるので、一層盛り上がっていきたい」とあいさつした。

 会場には自然や日常風景を描いた絵画や版画、力強い書などの力作が一堂に会した。初日は審査員や受賞者らによるギャラリートークがあり、洋画部門で県展賞に選ばれた松本悦子さん(境港市)は、現代を生きる女性をモチーフに描いた人物画「彼女」について解説した。

 松本さんは、女性の写真集や化粧品のモデルを見て、口元のみずみずしさから発想が浮かび、筆を執ったと説明。「ピンクとブルーをテーマカラーに、どうすれば面白くなるかに重点を置いて仕上げた」と話した。

 来場者は、作者本人から作品の背景などについて説明を受け、真剣なまなざしで見つめたり、独創的な世界観に浸ったりしていた。

 鳥取会場の展示は23日まで。以降は県内を巡回する。日程は、米子市美術館=10月12~20日▽倉吉博物館=11月1~6、10~15日▽日南町美術館=11月20~28日。

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