SLハンカチ、信号手旗、機関士帽… 若鉄グッズ 売り上げ好調 海外客増見据え商品開発

 若桜鉄道(若桜町若桜)がオリジナルグッズの売り上げを伸ばしている。鉄道関連のイベント復活に伴い積極的にグッズ販売を行ったことで、昨年上半期(4~9月)の販売収入は新型コロナ禍前から倍増した。今年はインバウンドの増加も見据え、新たな商品開発などでさらなる収益アップを目指す。

 昨年末に開いた同社株主報告などによると、昨年上半期のグッズ販売収入は353万5731円で、2019年上半期の169万2504円の約2倍に上った。

 新型コロナの5類移行に伴い、SLやDL体験運転を4年ぶりに開催したほか、車両撮影会の実施など物販の機会が増えたことが奏功。グッズの数も19年の約50種類から23年までに約60種類に増やした。旅客運輸収入は依然伸び悩み、昨年上半期の営業損益は赤字だが、グッズ販売などを含めた営業外収益が支え、経常損益は約195万円の黒字となった。

 売れ行きが好調なのは、SL(蒸気機関車)やDL(ディーゼル機関車)モチーフのハンカチやトートバッグなどのグッズをはじめ、三色の信号手旗、機関士帽などで、工業デザイナーの水戸岡鋭治氏がデザインした観光列車のバッジも人気という。受験シーズンにちなみ、合格祈願の鉛筆やSL車輪の“滑り止め”に使われた砂のお守りを買い求める客も多い。

 若桜鉄道の矢部雅彦専務は「台湾と鳥取を結ぶチャーター便の運航によって、若桜鉄道に乗車する台湾の観光客が増加している」とインバウンドにも期待。「海外客も視野に入れた魅力的な新商品をさらに開発していきたい」と意気込む。

この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事