中学生に性差を感じさせない「ジェンダーレス制服」の導入に向けた議論が、鳥取県倉吉市で始まろうとしている。保護者から性的少数者(LGBTQ)の人権配慮を目的とした要望を受け、市教委は本年度中に制服統一の賛否を問うアンケートを計画。外見から性別を意識させる制服の着用はLGBTQ当事者にとって苦痛となりかねず、教育現場からは早急な導入を求める声が上がる。
議論のきっかけは昨年10月、市中学校PTA連合会が市教委に提出した要望書で、全5中学校に性差のないブレザーを導入し、デザインも統一するよう求めている。
同連合会の若林朋子会長は「学校生活をいかに安心して過ごせるか。子どもたちの可能性を伸ばすための環境を整えてあげたい」とLGBTQ当事者の人権擁護を強調。また、「生徒数の少ない学校は制服の単価が高くなる。統一すれば単価が下がり、譲り合うこともできる」と経済的な負担軽減にも言及している。