大伴家持大賞決まる 前川さん(岐阜) 三原さん(山口)

 鳥取市国府町ゆかりの万葉歌人、大伴家持を顕彰する公募短歌大会「第30回記念大伴家持大賞」(鳥取市主催、新日本海新聞社など共催)の各賞が13日、発表された。最高賞の大賞に一般の部は岐阜県可児市の前川泰信さん(61)、児童生徒の部は山口県周南市立桜田中2年の三原貴遥さん(13)が輝いた。

一般の部

「三組の窓の燕の巣は静観」 六月職員会議議事録
前川泰信さん(岐阜県可児市)

児童生徒の部

鳥とぼくちがうスピード今を生き 空をあおいでぼくはここにいる
三原貴遥さん(山口県周南市立桜田中学校2年)


 大伴家持は、奈良時代に国守として因幡国に赴任中、万葉集の最後に収められた和歌を詠んだとされる。今大会は「鳥」がテーマで、一般の部は2163首、児童生徒の部は1632首の応募があった。

 前川さんの受賞作「『三組の窓の燕の巣は静観』六月職員会議議事録」はリズムよく事実を並べ、想像力をかきたてる斬新な作品に仕上げた。三原さんは小学生の頃に読んだ絵本のツバメと自分を重ね合わせ、「鳥とぼくちがうスピード今を生き空をあおいでぼくはここにいる」と詠んだ。

 選者は歌人の佐佐木幸綱さん(85)、小島ゆかりさん(68)、県歌人会顧問の北尾勲さん(83)、同会長の押本昌幸さん(72)、塔短歌会編集委員の荻原伸さん(53)。最終審査会は11日、鳥取市の新日本海新聞社であり、表現力などを審査した。審査会後には30回を記念した座談会もあった。表彰式は11月3日、同市国府町町屋の因幡万葉歴史館で行われる。

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