事業主や人事・福利厚生担当者らを対象にした「健康経営実践セミナー」(鳥取県、全国健康保険協会鳥取支部、新日本海新聞社主催)が19日、倉吉未来中心などで開かれた。協栄金属工業(島根県雲南市)の小山久紀社長が講演し、業績の回復と社員にとって居心地の良い会社づくりの関係性などについて持論を展開した。
小山社長は2010年、赤字が続いていた同社の社長に就任。大幅な改革で、23年度は売上高8億1千万円、経常利益4千万円へと業績を回復させた。こうした経験を踏まえ、健康経営に取り組む理由として「社員が心身ともに安心して健康的に働くことができる職場環境にすることが、生産性の向上や組織の活性化をもたらし結果的に業績向上につながる」と強調した。
さらに、暑さ対策など作業環境の整備や、社員の働きがいやチームワークづくりなど社員にとって居心地の良い職場づくりに心を砕いたとし、「改革のやり方はさまざまだが、人のモチベーションが上がる環境をつくるのが経営者の仕事」と呼びかけた。
このほか、鳥取部品(琴浦町赤碕)の健康経営の取り組みや、健康経営マイレージ事業のステップアップ方式が紹介された。(加嶋祥代)