【尾木ママの今日も笑顔で】大災害に子どもの命を守る

  •  尾木直樹
  •  2017年6月(上、第9管区海上保安本部提供)と24年1月29日の石川県輪島市・黒島漁港。地震による隆起で海底があらわに
  •  石川県能登被災地の中学生集団避難(1月)
  •  石川県珠洲市からバスで集団避難する中学生を見送る保護者ら=1月21日
  •  石川県輪島市から白山市の「県立白山青年の家」に集団避難した中学生ら=1月17日

 2024年1月1日、石川県能登半島を震源とする最大震度7の地震が発生しました。半島北側の海岸線が約90キロにわたり沖方向へ前進し、最大約4メートルも隆起するなど、まさに3千~4千年に一度あるかないかの想像を絶する規模だったと言えます。建物の倒壊や損壊、火災、津波と被害は甚大で、インフラの復旧にも数カ月が見込まれています。

 ▽中学生の集団避難へ

 多くの小中学校が1次避難所となり、全面休校となる中、授業再開のめどが立たない輪島市は10日、市立中全3校の生徒計約400人を対象に、最大2カ月程度の集団避難を検討していると明らかにしました。このうち保護者が同意・希望した6割強の約260人が17日、約100キロ南に離れた白山市の県立宿泊研修施設2カ所へ移りました。

 21日には、珠洲市と能登町も同様に中学生計約140人を金沢市へ集団避難させました。災害時に親元を離れ、生徒だけで避難生活を送るのは異例です。

 発災から10日も経ずにこの方針を決定したことに、私は驚きました。

 親離れが始まる思春期の中学生にとって、友達の存在は絶対的とも言えます。ある意味、友達への「同調・依存」傾向を強める時期だからこそ...

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