年が明け、大学入学共通テストも実施され、いよいよ今春入学者への大学入試(2025年度入試)シーズン本番です。ここ数年、国公立・私立を問わず、理工系などの学部においては、女性限定の「女子枠」を設定する大学が増えています。
▽理系女子を増やす秘策
大学入試における「女子枠」は、これまでも名古屋工業大(国立)や芝浦工業大などが設けてきましたが、この数年で導入する大学が増加しています。女子学生の割合が高くなることで、学部のジェンダーバランスを改善し、学生の多様性を促進する効果が期待されています。
公益財団法人の調査などによると、24年度入試で「女子枠」制度を利用した大学・学部は、少なくとも40校に及んでいるそうです。
例えば、学部の女子学生の比率が13%(22年5月時点)と低かった旧東京工業大(24年10月に東京医科歯科大と統合され「東京科学大」に)は、24年度入試から「女子枠」を導入しました。
理工学系の全6学院(学部に相当)のうち4学院で計58人を募集し、志願倍率1・9~6・9倍で56人が合格。その結果、一般選抜も含めた入学者全体に占める女性比率は10・7%から15・3%に上昇しました。...