伝統と創造を追求 因州・中井窯作陶展

 鳥取民芸をけん引する因州・中井窯(鳥取市河原町中井)の坂本章さん(59)、宗之さん(29)親子の作陶展が同市栄町の鳥取たくみ工芸店で開かれており、伝統と創造を追求した暮らしの器が愛好家の心をつかんでいる。4月1日まで(水曜定休)。

 2年に1度開く恒例展。窯を象徴する白、黒、緑の釉薬(ゆうやく)を掛け分けた皿や湯飲みなど、約130種千点をそろえた。

 定番品だけでなく、新作に出合えるのも展示会ならでは。4代・宗之さんは、大きさの異なる5種の台皿に挑戦した。平らな表側だけでなく裏返せば縁が立ち上がった鉢になり、用途に応じて使い分ける楽しさがある。鳥取民芸美術館の所蔵品を手本にした脚付き台皿、丸紋を施した角瓶なども目を引く。

 窯元の章さんは「売れる物を作るだけでなく、試行錯誤しながら挑戦し続けることが次につながる」と強調。宗之さんは「伝統を受け継ぎつつ、自分なりの形を取り入れた新しい表現を追求したい」と話した。

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