一つ一つ丁寧に 二十世紀梨親木の大袋かけ とっとり出合いの森

 樹齢120年を超す二十世紀梨の親木の大袋かけ作業が5日、鳥取市桂見のとっとり出合いの森であった。「二十世紀梨の親木を守る会」の会員ら約15人が小袋の中で3センチほどに育った果実に大袋をかぶせ、収穫期に胸を膨らませた。

 鳥取県の二十世紀梨栽培は、1904年に地元果樹農家の北脇永治が千葉県から苗木10本を持ち帰り普及させた。現存する親木3本は県の天然記念物に指定されている。

 袋かけ作業は、倉吉市のエースパックなしっこ館の吉田亮参事が指導に当たった。袋と果皮が接して傷や汚れにならないよう「最後に袋の底の部分をたたいて膨らませ、ちょうちんの形にして」とこつを説明。参加者は一つ一つ丁寧に大袋をかけていった。

 北脇永治のひ孫に当たる北脇正章さん(75)も参加し「歴史を1年ずつ積み重ねていきたい」と話した。

 今年は5月以降に暖かい日が多く、大袋かけ作業は平年より2日早まった。今後は様子を見ながら除草や水やりなどを行い、9月中旬ごろに収穫できる見通し。(後藤昇一郎)

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