米子市淀江町淀江の和傘伝承館で、地元の米子白鳳高生による淀江傘作りが始まった。選択科目「郷土芸能」の授業の一環。同校郷土芸能部で使用する「白張り踊り傘」を11月まで10回の授業で完成させる。
地元の真竹を骨組みに使用し、江戸期からの製造技術を受け継ぐ「淀江傘伝承の会」の山本絵美子会長が毎年指導している。今年は3人の生徒が参加した。
初日の26日は傘の開閉の要となる「手元ろくろ」へ36本の小骨を取り付けた。針に糸を通してつなぐ細かな作業で、生徒たちは山本会長の手ほどきを受けながら、丁寧に仕上げた。
郷土芸能部副部長で2年生の井田裕樹さん(17)は「自分たちが踊りやすい傘を作りたい」と手際よく作業の手を進めていた。
山本会長は「この中から傘職人が育ってほしい」と期待した。