60年の時超え上演 鳥取舞台のラジオドラマ朗読 鳥大アートプラザ

 「アマチュア演劇を生きる-ラジオドラマ台本リーディング公演-」が6月30日、鳥取大アートプラザで開かれた。出演者は、鳥取を舞台にした民話や当時の社会情勢の中で生きる人を描き出した戦後のラジオドラマ台本3作を、60年以上の時を超えて朗読劇で披露した。

 公演は、鳥取大地域学部の五島朋子教授が企画し、鳥取市民劇場の創設者・故難波忠男さんが所蔵していた台本から上演作を選定。五島教授と岡村知子准教授が作品や作家について解説した。

 当時は台本の書き手を地元に求め、県内在住者か縁の深い作家が書いた台本をNHK鳥取放送劇団が演じていた。今回の上演作「夜泣きぶとん」(小谷治子作)と「死に水を下からとった話」(田中千禾夫作)はせりふが鳥取弁で、「夜の人々」(山根優一作)は県内の駅周辺が舞台だ。

 公演では、1952~63年に放送された作品を、県内外の高校生から50代まで14人の役者がドラマリーディングで熱演。満席の客席からは大きな拍手が送られた。鑑賞した池本里美さん=倉吉市=は「昔の作品だが思ったような古くささがなく、演技や演出が上手で引き込まれた。大正時代生まれの祖母が生前使っていた方言が出てくるとタイムスリップしたように感じた」と話した。

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