白壁土蔵群など歴史情緒あふれる倉吉市の中心市街地で個性的な宿泊施設の開業が相次いでいる。各施設はペット同伴やシアター完備など独自色を打ち出し、アフターコロナの観光需要の取り込みを図る。同市は来年3月に鳥取県立美術館(県美)の開館を控えており、観光関係者は受け入れ態勢の充実による観光振興に期待感を高めている。
同市の松風荘旅館(矢嶋健二郎社長)とリフォーム業などを手がける井戸垣産業(井戸垣昌延社長)は今春、ペット同伴可能を前面に出したブランド「わんにゃんリゾートKURAYOSHI」を設立。以前からペットと宿泊できる部屋を展開していた矢嶋社長が需要の高さに着目し、コロナ禍から立ち直るための起爆剤と深刻化する空き家の解消につなげようと、井戸垣社長とタッグを組んで4月に一棟貸施設「別邸余戸谷」を開業した。