「『鳥取から新しい日本をつくらいや』ということで残った議員生活、それに懸けたい」―。自民党の石破茂元幹事長（衆院鳥取１区）は２７日、従来より踏み込んだ言葉で今秋の総裁選出馬への意向を示した。盆期間後としている正式な判断が決まりつつある。
米子市内であった党県連会合では、来賓の伊木隆司米子市長が、県選出国会議員が入閣する“石破内閣”の人事構想を披露し、総裁選出馬を後押し。青木一彦参院議員（鳥取・島根選挙区）は、東京一極集中の是正を日本の命題と指摘し、旗振り役に石破氏を指名して「しっかりと支えて参る。総裁選へ向けて皆さま頑張りましょう」と、立候補に必要な推薦人に名を連ねると受け取れる発言も飛び出した。
こうした声に応えるように、石破氏は「この国を鳥取から変えることをやってみたい。そのために役割を果たせれば」などと講演の随所で決意をにじませた。会合後、記者団の囲み取材で「事実上の出馬表明か」との質問を否定した一方、出馬への意向が固まりつつあることは否定しなかった。
判断の公表は、地元の衆院鳥取１区で行うと説明した上で強調。その上で地元の期待の声が心の内を固めつつある要因とし「支えて下さった方々の思いに応えるのは政治家の義務」と述べた。
また総裁選について「今までと違って派閥がないということが一番大きい。派閥が決めた、所属議員はその通りにやるというのはない、と国民は期待している」と述べ、「金のかかる選挙は理解されない。有権者（党員）が、それぞれの候補の政策や政治姿勢を聞いてもらう機会をできるだけ増やし、従来とは違う総裁選を目指すべき」と注文した。
