劇団四季「ジーザス・クライスト=スーパースター」 見どころ紹介(下)

劇団四季の〝原点〟 俳優の表現力で魅了

 「ジーザス・クライスト=スーパースター」(新日本海新聞社主催、鳥取県文化振興財団共催)は、演出家浅利慶太がオリジナル演出とは全く異なる独創的な発想で、海外ミュージカルを“日本人の心”に響く舞台に昇華させたことで代表作となった。

撮影:山之上雅信

 1973年の初演キャストは、劇団四季の俳優が中心で、スターの知名度に頼らず、真の実力を持った俳優たちが深いテーマ性のある作品を上演する。それは劇団四季の基本姿勢の先駆けとなり、現在の上演スタイルを確立した“劇団四季ミュージカルの原点”ともいわれている。

 キリストを題材にした作品は数多くある中で、作品誕生前から話題が絶えなかった本作。舞台楽曲は「エビータ」「キャッツ」「オペラ座の怪人」の作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーと「ライオンキング」の作詞家ティム・ライスが担当。20代の時に生み出した劇場デビュー作は彼らの出世作となった。

 レコードのヒットを受けて舞台化するという誕生経緯は当時では珍しく、ひときわ注目を集めた。ミュージカルの歴史を変えたレコードは、後に続くロック・オペラに大きな影響を与えることになる。

 ジーザス最後の7日間の核心に迫る、濃密な人間ドラマと心の叫び。上演のたびに熱烈な支持を得てきた魂の舞台が、満を持して倉吉へやって来る。社会情勢や価値観が変わってもなお、情熱と魅力が色あせない本作を、ぜひ劇場でご覧ください。

 劇団四季「ジーザス・クライスト=スーパースター」は20日午後6時半から、倉吉市のエースパック未来中心大ホールで。料金はいずれも全席指定でS席1万円、A席8千円、B席6千円(未就学児は入場不可)。入場券は同館、WEBチケとっとり、ローソンチケット(Lコード64040)などで販売中。問い合わせは電話0858(26)8340、日本海新聞中部本社事業課。

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