鳥取県の秋の味覚を代表する露地物の二十世紀梨の出荷が25日、県内各地で始まった。最大産地の湯梨浜町では、同町中興寺のJA鳥取中央東郷梨選果場で初出荷式があり、関係者らが今季の目標達成に向けて気勢を上げ、梨を積んだトラックを見送った。26日の初競り後、店頭に並ぶ。
式典で、宮脇正道町長が「晩秋まで続く湯梨浜の梨の出荷レースが始まった。皆さまの努力が報われ、良い一年になることを願う」とあいさつ。同JAの上本武組合長は「ひょうや酷暑、水不足、カメムシ被害など苦労を乗り越えての出荷。資材価格の高騰や物流問題に負けない販売努力をする」と意気込んだ。
同JA東郷梨果実部の寺地政明部長(68)が「大きくて糖度もあり、ジューシーで食べ応えのある梨に仕上がった。作業員は丁寧に選果し、価値を高めてほしい」と激励した後、ドライバーへの花束やテープカットで初出荷を祝った。
この日は、関東と京阪神の市場に約8千ケースを出荷。同選果場では、9月11日ごろまで計10万5千ケース(1ケース10キロ)を出荷し、販売金額6億3千万円を目指す。