鳥取県特産の秋の味覚、二十世紀梨の初競りが26日、大阪市福島区の大阪市中央卸売市場であった。鳥取から届いたばかりのみずみずしい初物が次々と競り落とされ、各地の店頭へと届けられた。
初競りでは、ご祝儀相場で最高額は1箱(10キロ)当たり30万円(前年25万円)の高値を付け、平均価格は同6149円だった。JA全農とっとりは京阪神を中心に2200トン(前年実績2853トン)の出荷を計画しており、販売額は10億5千万円(同13億円)を見込む。
初競り前のセレモニーで、同JA運営委員会の上本武会長が春以降のひょうやカメムシの被害を振り返り、接近する台風10号の動向を懸念しつつも「糖度、玉太りともに申し分なく、自信を持って消費者に提供できると思う。生産農家が来年に向けて喜びを持って生産できるような販売をお願いしたい」と市場関係者らに呼びかけた。
平井伸治知事も鳥取から駆けつけ、今年は二十世紀梨が千葉から鳥取に移入されて、120年の節目となることを紹介し「大阪の皆さまに育て、守ってもらった。ぜひ食卓で味わってもらい、120年愛され続けた味をかみしめ、楽しんでいただければ」とあいさつし、鳥取の旬の味覚をアピールした。