韓国難破船救助、後世に 鳥取 写真や新聞記事展示

 江戸、大正、昭和の時代に、琴浦町の赤碕沖に漂着した韓国の難破船を住民が救助した歴史を伝える資料展が、鳥取市役所内の麒麟(きりん)スクエアで開かれている。鳥取演劇集団の上嶋勝己さん(71)が収集した当時の写真や新聞記事70点が展示されている。30日まで。

 上嶋さんは1963年に漂着した難破船「成進号」のドキュメンタリーを制作する中で、それ以前にも同じ出来事があったことを知り、先人の功績に光を当てようと企画した。

 上嶋さんが成進号の生存者から譲り受けたという写真には、テープをなびかせ韓国へ出航する様子や、別れの儀式で万歳をする乗組員と住民の姿があり、当時の友好的な雰囲気が伝わる。ほかにも1819年に漂着した船の乗組員が、住民への感謝を絵と文章で記した「漂流朝鮮人之図」の解説資料などが並ぶ。

 上嶋さんは「時代は違えど慈愛の心は同じ。日韓関係を考える契機にしてもらいたい」と話している。

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