夜間中学「鳥取県立まなびの森学園」(鳥取市湖山町北5丁目)は13日夜、同市の県立博物館で理科の特別授業を開いた。生徒6人と教員で夜の博物館見学や昆虫の野外観察会を行った。生徒は興味津々で学芸員の説明に耳を傾けた。
同館昆虫担当の鶴智之学芸員が案内を担当した。生徒らは自然展示室で説明を受けた後、普段はめったに見られないバックヤードや研究室を見学。昆虫標本が納められた保管庫では、標本が虫に食べられないよう、靴底に付着した虫の卵を取り除く粘着シートが入り口に設置されていることなど資料を守るための工夫について学んだ。
同館の敷地内での野外観察会もあり、水銀灯やブラックライト、白い幕で作ったライトトラップや周辺の外灯に集まる昆虫を観察した。生徒らは懐中電灯などで虫を照らしてよく見ながら、街路樹などで鳴き声を響かせる「アオマツムシ」や、大きなガの一種「ヤママユ」などの説明を聞いた。
参加した生徒は「常設展示の地形の動く模型や、研究室にたくさんの本があったことが印象に残った」と話した。鶴学芸員は「学芸員の普段の仕事などについて知ってもらえたのでは」と振り返った。