8人が「救命のリレー」 バド試合後 心肺停止男性に適切処置 西部消防が感謝状贈呈

 鳥取県立米子産業体育館で6月に行われたバドミントン西部社会人リーグで、試合後に心肺停止となった50代男性を、居合わせた8人が適切な救命処置で救った。救急車が到着するまでの間、それぞれ役割分担しながら「救命のリレー」を展開。男性は一命を取り留めた。

 救命処置を行ったのは、出場選手の斎鹿加代子さん(48)と横田威開さん(51)、塚田快さん(33)、定光崇さん(47)、日浦武さん(49)、試合の応援に来ていた山形由美さん(34)、同体育館職員の白井靖二さん(65)と有間拡紀さん(42)の計8人。

 6月30日、試合を終えた男性が突然倒れ、心肺停止となった。隣のコートで試合をしていた看護師の斎鹿さんが異変に気付いて駆け寄り、男性の呼吸が止まっていることを確認。即座に医師や看護師がいないか声をかけ、周囲の人に119番通報や自動体外式除細動器(AED)を持ってくるよう依頼した。

 協力を申し出た看護師の山形さんとともに気道確保や胸骨圧迫を開始。その後は横田さんと定光さんが気道確保、山形さんと塚田さんが胸骨圧迫を交代で繰り返した。状況を聞いた有間さんは事務所から119番通報し、白井さんがAEDの設置場所を素早く案内。日浦さんがAEDで電気ショックを1回与えると、男性は意識を取り戻した。

 12日に西部消防局米子消防署で感謝状贈呈式があり、6人が出席。同署の河上望署長は「皆さんの迅速で的確な行動が大切な命を救った」とたたえた。斎鹿さんは「病院でAEDの使い方を教わっていたが、初めての救命処置は心臓バクバクでとにかく必死だった。皆さんが協力してくれて、男性に呼吸が戻ったときはほっとした」と振り返った。

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