第17回全国公募書道展「放哉を書く」(放哉の会、新日本海新聞社主催)の表彰式が17日、鳥取市のとりぎん文化会館であり、一般の部で最高賞の放哉大賞・鳥取県知事賞を受賞した風岡将平さん(35)=静岡県沼津市=、高校の部同賞の西村爽花さん(18)=鳥取東高3年=らに賞状と記念品が贈られた。
「闘牛の装なりぬ梅赤し」を書いた風岡さんは「奇をてらうことはせず、句の強さや実直さが伝わればという思いで書いた。放哉の句はこれまでの学びを自由に生かせる題材だと思うので、成果を評価されたことがうれしい。今後も表現の幅を広げていきたい」と笑顔を浮かべた。
「傘にばりばり雨音さして逢(あ)ひに来た」の西村さんは「“音が聞こえる”をテーマに、縦の流れを意識して激しく降り続ける雨の情景を書いた。自分を支えてくれた先生方や部活の仲間、家族への感謝でいっぱい」と喜びをかみしめた。
放哉の会の柴山抱海会長は「まずは古典を通して多くの人が認める“普遍性”を知ることが大切。そこから自分なりの表現を模索し、広げていってほしい」と講評した。