未来の科学分野を担う人材を育成する「ジュニアドクター育成塾」の成果発表会が15日、米子市文化ホールであった。米子高専で指導を受けた鳥取、島根両県の小中学生18人が、ごみを除去するロボットの開発や形状の違いによる強度の変化など、それぞれの研究成果を披露した。
育成塾は科学技術振興機構が採択した各地の大学と高専が実施し、米子高専は2022年度から参加。発表した18人は本年度、研究内容を掘り下げる発展的な育成過程を受講してきた。
後藤ケ丘中2年の小川怜さん(14)は、砂浜に落ちているプラスチック片を回収するロボットの開発を目指した。砂とプラスチックを分別するため、比重の違いに着目して水に入れる方法と、粒子の大きさの違いを利用して網目状のふるいを使う方法を実験。「水を使う手法はロボットへの搭載が難しく、ふるいを使う手法に絞って研究を続けたい」と報告した。
福生東小6年の三井杏花さん(12)は3Dプリンターでさまざまな形状の樹脂片を作製し、加えた力に対する強度の変化を測定。アルファベットのXの形の強度が高いとした上で「力を左右と上下に分散することで荷重に耐えられる」と考察を披露した。