若桜町は4日から、現地消費型ふるさと納税を活用し、返礼品として若桜鉄道のSL運転体験などが購入できる取り組みを始めた。同町へのふるさと納税で寄付額の30%のデジタル商品券が発行され、返礼品に認定された運転体験などの購入に使用できる。鉄道ファンや観光客に向けてPRし、地域経済や若桜鉄道の活性化を目指す。
返礼品に認定されているのは車両貸切撮影プランなど同鉄道ならではの体験と特産品、町内での食事など4カ所の計70品目。商品券は専用サイトを通じた納税で即時発行され、スマートフォンを使って利用する。町内を訪れて使う際に現金や納税額を追加することもできる。利用できる商品や店舗は順次拡大していく。
全国の地方鉄道と沿線自治体で展開する「テツふる」の取り組みに参加して実施する。第一弾として、のと鉄道がある石川県穴水町とともに同日から納税の受け付けが始まった。
同町の上川元張町長は「ふるさと納税の増額、返礼品購入で地域経済への波及、鉄道の利用促進につながれば」と期待する。同鉄道の矢部雅彦専務は「ぜひ若桜鉄道に乗って町を訪れてほしい」と話した。