予期しない妊娠に一人で悩まないで-。鳥取市馬場町の産後ケア施設「やわらかい風」(川口映子代表)が18日に「とっとり妊娠SOS」の看板を新調した。新生児遺棄の悲劇が後を絶たないだけに、スタッフの助産師は「寄り添い、一緒に考えたい」と相談に応じている。
とっとり妊娠SOSは県の委託事業。2016年に岩美町で起きた新生児遺棄事件をきっかけに、18年9月に始まった。やわらかい風は電話、メール、来所での相談に応じ、24年度は89件を受け付けた。
助産師の庁和子さんは「自分で産んで育てることもあるけど、他の人が育てることもある。養子縁組などいろいろな選択肢がある」と話し、相談の声に対して「伴走」を心がけている。
看板は縦40センチ、横70センチ。母子像に表情はない。「お母さんは妊娠を喜べないので悩み、苦しんでいる『SOS』な状況なのです。その気持ちが分かるから相談に来てください。安心できる場所です」とのメッセージを込めている。
電話相談の受け付けは火曜、土曜の午前10時~午後8時。電話070(3986)1325。