新日本海新聞社(鳥取市)は、大阪府内をエリアに発行する日刊紙「大阪日日新聞」を7月31日付で休刊する。6月13日付の大阪日日新聞に休刊社告を掲載した。資材等の高騰や新規購読者の伸び悩みなど厳しい経営環境に直面し、休刊を決めた。鳥取県を中心に発行する日本海新聞の業務に影響はない。
大阪日日新聞は、1911年に前身の「帝国新聞」として創刊され、戦後長らく夕刊紙として歩んだ後、新日本海新聞社が経営を引き継ぎ、2000年10月から「大阪の地元紙」として朝刊紙に生まれ変わった。
紙面では、大阪24区を中心に全国紙に載らないようなローカルニュースを取り上げ、大阪市職員厚遇問題などの社会問題にも鋭い切り口で論陣を張り、地域の文化・芸術、スポーツの分野でも存在感を発揮した。大阪で活躍する鳥取県出身者の話題なども取り上げ、日本海新聞と積極的に記事を交換し、鳥取-大阪間の橋渡し的な役割も担ってきた。
同社は、休刊までに取材先や取引先など関係者への事情の説明を行う方針で、「読者をはじめ、これまで発行にご尽力いただいた皆さまにお礼を申し上げる。諸般の事情をご理解いただきたい」としている。