スウェーデンの若者だけの政党「ユース党」の実態とは?=後編・インタビュー

  •  たかまつなな(時事YouTuber、笑下村塾代表)
  •  環境党ユース党首のレベッカさん=筆者提供
  •  中央党ユース党首のトルネイさん=筆者提供
  •  取材に応じる穏健党国際部のユース党員=筆者提供

 スウェーデンには、若者しか入れない「ユース党」がある。彼女、彼らの活動が母体となる政党に影響を及ぼし、新たな法律が生まれている。社会経験が少ない一方で世代特有の悩みを持つ人々の声が、政治に反映されやすい仕組みが機能しているのだ。なんと、環境党のユース党の党首は23歳(取材時)。なぜ政治に身を投じ、どんな思いで活動しているのか。昨年の9月スウェーデンの総選挙期間中に現地取材した。前編に続き、「かなり驚かされ、かつ学びたくなる事実」について紹介したい。

 ▽次世代の育成機関

 環境党ユース党のレベッカ党首の両親は政治にはあまり関心がない。本格的に「まつりごと」に携わる活動をしているのは、家族で初めてのことだ。なぜ関心を持ったのか。

 「私が政治に関わり始めたのは、15歳の時で、2014年の選挙が終わった後です。気候変動は深刻な問題であり、自分の行動が環境を破壊していると知りました。また男女平等が比較的進むスウェーデンでも、まだ問題が多いことに気づきました。そして人種差別的だと感じた政党が、選挙でこれまでの2倍の票を獲得し、この国を変えなければと思い、環境党のユース党に入りました」

 中央党ユース...

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