ミュージカル「ラグタイム」の制作発表記者会見が東京都内で開かれ、出演する俳優の井上芳雄、石丸幹二、安蘭けいらが出席した。井上は、東京芸術大の先輩である石丸とミュージカルで初共演。「石丸幹二になるために頑張って、背中を追ってきた」とうれしさを表した。
物語の舞台は20世紀初頭の米ニューヨーク。ラトビアから移住したユダヤ人のターテ(石丸)、黒人のピアニスト、コールハウス・ウォーカー・Jr.(井上)、正義感の強い白人のマザー(安蘭)の3人を軸に展開する。
1990年代後半にニューヨークで観劇した石丸は「人種問題を描いているが、それ以上に音楽のパワーに心が動かされて、出演したいと思っていた」と、作品への思いを明かした。
演出を手がける藤田俊太郎は、ターテが切り絵作家を経て映画監督になることを説明。「分断が大きなテーマになっていますが、音楽や、ものづくりの喜びも描いている。ターテの映画の観客と、今の劇場のお客さまとシンクロすることが、最終着地点ではないか」と目標を語った。
ミュージカルは9月9~30日東京・日生劇場、10月5~8日大阪・梅田芸術劇場、14、15日愛知・愛知芸術劇場で上演する。