▽小学生が政党のイデオロギーを語る
「一番左派の政党はどこでしょう?イデオロギーが真ん中の政党は?」
昨年9月に取材したスウェーデンの小学6年生の授業風景。政党の名前がばんばん飛び交っている。日本では、あまり見慣れない光景だ。
「イデオロギーとは何だと思いますか?」先生が投げかけると、「いい社会についての考え方です」と答える生徒。イデオロギーとは、社会がどうあるべきなのかという思想の集まりであり、そして、政党綱領というものがあって、そもそもの価値観やスウェーデン社会に何を望むのか、どう活動するのかが書かれている。それを元に党員が集まる会合や党大会でどの問題に対して取り組むかを決めていると学びが進んでいく。
財源の話まで授業では考えさせていた。目指す社会のために資金調達をどうするか国会議員は議論していると話す先生。「お金を何に、いくら使うか話していると思います」という生徒に対し、「お金をどこから得るか」も重要だと先生は言う。
「国会議員は『医療を無償化してほしい』とか、『では、資金源はどうしますか?』といったことを話します。それから『税金を上げましょう』『他国への援助をやめましょう』、...