自宅に戻ると、玄関先まであの独特な匂いが漂ってきた。シンガポールでは今が旬で、最もおいしい時期とされるドリアンだ。マレーシア出身の夫がパック売りのものを買ってきて、部屋で食べていた。
当地での販売場所は果物店やスーパーが主流。ドリアンを扱う果物店が特に多いことで有名な東部ゲイランでは、店頭に山のように積み上げられている。ただ、最近では少々変わった所で手に入れられるようになってきたようだ。
地元紙によると、中央部トアパヨのナイトマーケットには、ドリアンを景品とするクレーンゲームが登場した。お店で普通に買えば、1キログラム当たり20~30シンガポールドル(約2100~3200円)ぐらいはするが、ゲームなら1回1シンガポールドル(約107円)で済む。ただ、小ぶりのものとはいえ、かなりの重さのはずだ。3本爪のアームでつかむようだが、ゲットするには少々こつが必要で、そう容易ではないかもしれない。
一方、ここにきてドリアンを売る美容院も登場した。購入すれば、ヘアカットが無料になるという。旬のドリアンを求める消費者のニーズを捉えたビジネスは、今後ますます活況を呈しそうだ。(シンガポール)
▽居心地...