伯耆の白兎を絵本に 知事に完成報告「広くPR」 きばらいや上中山

 大山町の上中山地域自主組織「きばらいや上中山」(徳永幸実会長)が、中山神社(同町束積)に伝わる「伯耆の白兎(うさぎ)」の絵本を作り、鳥取県庁で平井伸治知事に完成報告を行った。メンバーは「絵本を通して、因幡の白兎のように広い世代に広めたい」と語った。

 同組織は、多くの人に地域の伝承を紹介しようと、2017年に紙芝居を制作。評判を呼び、今年3月に絵本を手がけた。約100冊発行し、町内の図書館や小中学校、保育園などに寄贈した。

 完成報告のため、徳永会長、奥田幸子前活動部長、森安小百合支援員が県庁を訪問。メンバーは平井知事に絵本を手渡し、「今の若い世代が知らない伝承を守らなければならないと思い、絵本という形にした。伯耆の伝説も広く知ってほしい」と話した。平井知事は「伝説をPRする材料にさせていただく。史跡やスポットを巡ってもらうきっかけにもなる」と期待した。

 「伯耆の白兎」は、マスの背中に乗って川を移動しようとした束積のウサギが足を踏み外し、流木につかまって隠岐島まで漂流。海を渡るためにだましたサメに皮を剝がされ、大国主命(おおくにぬしのみこと)に助けられるという内容。地域には、帰ってきたウサギが一息ついたとされる「兎の腰掛け岩」や、ウサギが流木につかまって流されたのが由来とされる「甲(きのえ)川」が残っている。

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