ツイッターのブランド資産捨て去る「大改造」 マスク氏とXのデマ対策は成功するか

  •  米重克洋(JX通信社代表取締役)
  •  iPhoneアプリのアイコンと名称が「X」に更新された画面

 イーロン・マスク氏によるツイッターもといXの「大改造」が進んでいる。

 長年親しまれてきた青い鳥のロゴマークと「ツイッター」という名称を急に変更したのは、先月下旬のことだった。新名称「X」は、旧ツイッター買収直後から運営会社の名称としてマスク氏が用いてきたものだったため、予想できたことではある。だが、ツイッターが長年培ってきたブランド資産を、こうもあっさりと捨て去る決断の大胆さには驚かされた。

 ロゴマークや名称の変更は、整然と準備されたものではなかったようだ。マスク氏はロゴマークをユーザーから公募し、気に入ったものを採用したが、ロゴマークの変更時点ではサービスの随所に青い鳥のロゴマークや「ツイート」「リツイート」など、サービス名に因んだ機能名の表示も残っていた。

 「ツイート」や「リツイート」という機能名は英語圏でも動詞化するほど知られた言葉だったが、マスク氏はこれらも「ポスト(投稿)」「リポスト」に改称した。アプリやWebサービスを作り育ててきた筆者の感覚からすると、長年培ってきたブランド資産を捨てる、もったいなさをまず感じるが、マスク氏から見ればこれらは「資産」ではなく「負債」であり...

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