「いざなぎ交流館」オープン 旧那岐小改修、宿泊施設も 鳥取・智頭

 智頭町大背の旧那岐小を改修し、宿泊施設などを併設した新たな交流拠点「いざなぎ交流館」が本格オープンした。27日の竣工(しゅんこう)式には、同町の金児英夫町長ら関係者約80人が出席し、山間部のにぎわい創出に期待を寄せた。

 

 2012年に町内6地区にあった小学校が統合し、空き校舎になった那岐小。那岐地区の住民で構成する「いざなぎ振興協議会」は住民へのアンケートやワークショップのほか、徳島県などの先進地視察などを行い、地域住民を交えて校舎の活用策を検討してきた。

 宿泊施設「ナギノ森ノ宿」は木造校舎の教室を利用し、町特産の智頭杉をふんだんに使った宿泊用の客室や、地域住民も利用できるまきボイラーで沸かす銭湯、広々とした土間やキッチンなどの交流の場となるオープンスペースを設置。4月からプレオープンし、すでに県内外や海外から宿泊客があったという。

 また、2階にはシステム開発などを手がける企業のオフィスやコワーキングスペースも整備され、異業種交流やコミュニケーションの創出が期待される。

 改修工事は21年9月に着工し、8月初めに完了。2階建ての校舎を総事業費約3億6300万円かけて改修し、地元で事業を営む30~40代の若手で組織する「那岐の風」が運営を担う。

 竣工式で金児町長は「地域の方の意見を取り入れながら完成にこぎ着けた。これからが本番なので、地域振興に十二分に利活用してほしい」とあいさつ。

 同協議会の大谷豪太郎会長は「力強く地域のエネルギーが結集した。多くの人の交流拠点にしていきたい」と期待を寄せ、「那岐の風」代表理事の檀原充さんは「インバウンドも含めて地域の起爆剤となるよう発信していきたい」と意気込んだ。

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