2日朝、鳥取県湯梨浜町小浜の沖合約1キロで、体長約4メートルのジンベエザメが定置網にかかった。操業していた乗組員らが網から救出し、日本海に放した。乗組員は「もう網にかからないように」と話した。
県漁業協同組合泊支所は週6回、定置網を仕掛けている。2百数十メートルの網を使って2隻の船で魚を追い込み、主にアジなどを取っている。これまでにシュモクザメやイタチザメがかかることはあったが、ジンベエザメは初めてという。乗組員が協力して尾ひれにロープをかけ、小型の船で引いて網の外に出した。
倉吉市八屋の倉吉動物医療センター・山根動物病院の高島一昭総院長は「ジンベエザメは九州や沖縄などで見られる。おとなしい個体で観光などでも人気。弱る前に放してあげられて良かった」と安堵(あんど)した。
乗組員の宮本寛さん(55)は「大きさに驚いた。無事に大海原で過ごしてほしい」と願った。