朗読を通して言葉の面白さや人に伝えることの楽しさを知ってもらおうと、鳥の劇場(鳥取市鹿野町鹿野、中島諒人芸術監督)は、同市本町1丁目のギャラリー鳥たちのいえで朗読教室を開講している。
中島監督が講師を務め、5~10月に全6回の講義で朗読のポイントなどを学び、自分なりの表現を探す。鳥取、倉吉両市の小学生から80代までの男女10人が参加している。
8月25日は、井伏鱒二の「山椒魚」を題材に、体が大きくなり岩屋から出られなくなったサンショウウオやその様子を見ている人の気持ちを想像しながら朗読に挑戦。参加者は「すこし小ばかにしている」や「どうにかしてやりたいと思っている」と自分なりのイメージを膨らませ、生き生きと文章を読み上げた。
朗読が趣味だという鳥取大3年の山本瑞歩さん(20)は「朗読の技術だけでなく、いろんな人の意見や捉え方を学ぶことができ、力になる」と話した。
10月27日の最終回では、生徒らによる朗読の発表会を予定している。