米子市は26日、国史跡・米子城跡の「枡形(ますがた)」について、全体の整備計画を明らかにした。西側の石垣にある巨大な石「鏡石」の全体が見られるよう、周辺を掘り下げて観覧スペースを設けるほか、崩れる恐れのある石垣の一部を積み直す。市によると米子城跡の石垣は、これまで災害による修復などはあるものの、本格的な整備に着手するのは初めてという。
有識者などによる史跡米子城跡整備検討委員会がこの日開かれ、市が計画を示した。それによると、石垣内部の西側約20メートルを幅3メートルにわたり、深さ約2メートル掘り下げる。掘り下げた部分には階段や防護柵などを設け、観覧スペースにする。
この場所には城主の権威を象徴するとされる鏡石が二つあるが、現在は土に埋もれている。今回の整備で当初の石垣の姿と鏡石の全容を再び見ることが可能となる。