「生きているうちにアレ味わえた」 阪神38年ぶり日本一 賀露神社 こま虎熱烈パワー届く

 プロ野球・阪神タイガースの38年ぶりの日本シリーズ制覇に、鳥取県内の虎党も歓喜に沸いている。「生きているうちに再び優勝を味わえた」と往年のファンは大感激。全国でも珍しいトラのこま犬が鎮座する鳥取市賀露町北1丁目の賀露神社には優勝祈願に訪れた人もおり、熱烈な応援パワーを届けた。

 賀露神社には、台座を含めて高さ約180センチの2体のトラのこま犬が参道の両脇に置かれている。朝鮮半島に渡った地元出身の氏子が1922年に寄贈したと伝わる。

 岡村吉明宮司によると、今年は地元ファンだけでなく「阪神の優勝祈願に訪れたい」と大阪の旅行会社から連絡があった。台座にはメガホンが置かれ、熱狂ぶりがうかがえる。こま犬に手作りのユニホームを着させる人もいた。

 岡村宮司は「阪神の優勝はことさらうれしい」と喜び、「優勝を機にたくさんの人にトラのこま犬を見に来てもらいたい」と、“虎党の聖地”としての浸透を期待する。

 鳥取市の会社員、徳永和久さん(55)=智頭町智頭=は物心ついた頃からのファンで、月1度は甲子園に足を運ぶ。日本シリーズのチケットは取れなかったが、3~5戦は周辺のスポーツバーに出向いて声援を送った。

 優勝した瞬間は頭が真っ白になり、歓喜とともに38年間の苦楽が脳裏を駆け抜けた。「1987年からの15年間は最下位が10回あった暗黒期」と振り返り、低迷を乗り越えての日本一に「生きているうちに優勝を味わえて本当によかった。阪神は生活の一部。強くても弱くても応援する」とうれしそうに語った。

 阪神タイガース米子応援団の小林登代表幹事(75)=南部町田住=の元にも、県内外の虎党から電話やメールで喜びの声が届き、深夜まで対応に追われた。6日朝、試合の結果を同応援団の先代会長、岩崎信吾さんの墓前に報告。「本当にうれしくて言葉にならない。長かった」と喜び、「岡田監督の采配がさえ渡り、選手との固い信頼関係が生まれていた」と来シーズンの2連覇に期待した。

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