現職と新人2人による8年ぶりの選挙戦となった米子市長選は20日投開票され、無所属現職の伊木隆司氏(51)=自民、公明推薦、2期=が、いずれも無所属新人で前鳥取県議の山川智帆氏(47)、元自動車学校職員の門脇由氏(39)を破り、3選を果たした。投票率は45・90%で、選挙戦となった2017年の同市長選を0・19ポイント下回った。
伊木氏は昨年12月に3選出馬を表明。自民、公明両党など17、21年市長選の倍以上となる41団体の推薦を受け、小学校区単位での集会や企業回りに注力した。各地域や経済団体などから幅広い支持を集めた。
選挙戦では、JR米子駅周辺整備や財政の健全化など2期8年の実績を強調。教育と子育て支援の充実を重点政策とし、交通基盤の充実や地産外商の促進など7本柱で構成した公約を訴え、支持を広げた。
山川氏は市役所本庁舎の借地解消とJR米子駅前への行政、民間機能の集約化などを主張したが及ばなかった。門脇氏は不要な支出の削減と人への投資を掲げたが、広がりを欠いた。
午後10時ごろ、伊木氏の「当選確実」が同市東福原6丁目の選挙事務所に伝わった。詰めかけた支援者らの拍手で出迎えられた伊木氏は「3期目は教育、子育て支援を充実させ、地域を支える人材を育てていく」と決意を述べた。(黒阪友哉)