大森均の釣れ釣れ草 「魚」のつく字

 釣宿で魚のつく漢字の話題になった。しかし、そこはアルコールが入りながらの話で、ジョークとの境界線が怪しい。「鯖」「鯵」「鯉」は、サバ、アジ、コイとほとんどの人が読める。魚偏に口を書いて下に忠と書いたら、とKさんが質問すると途端に答える人がいない。

 Kさんは、勝ち誇ったように「キスじゃ!」。そこで私が「キスは、魚偏に喜ぶ(鱚)やで」と正すと、その反応を待っていたかのように「口で忠(チュー)したらキスや。それを盗用漢字と言うんや」と、不思議にさえているこの日のKさん。

 これがきっかけで、魚偏について調べてみようと大漢和辞典で魚の部をチェックしたら、驚くなかれ「魚」も入れて679字もある。そこで、ふと、魚を2匹並べた字はないかと探してみると、これがありました。上下に魚を並べて書き「ギョ」と読み、魚が連なって泳ぐ様子を表し、大きい魚と言う意味がある。

 車が三つの「轟」のように下に魚が二つ、三角の頂点に魚が一つ乗った魚の3文字構成はないだろうと再度調べると、またまたありました。「セン」と読み、鮮と同じで新鮮な魚と言う意味。

 いくらなんでも、下に二つ上に二つと魚の4文字、それは絶対ないだろうと調べてみると…これがまたありました! 「ギョウ」と読み、魚が飛び跳ねる盛んな様を表す文字とのこと。ここまでくるとついでに「五つは絶対に意味は大漁だ!」と探しましたが、さすがにこれはなかった。

この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事