“四足走行”ギネス狙う 米子・米江さん、研究重ね7年 「今が人生最高のコンディション」

 目指すは四足走行人類最速―。米子市在住の男性が来夏にも米子の地で「世界一」の称号を懸けて四足走行100メートルのギネス世界記録に挑戦する。軽やかな体の動きと、突拍子もないことに本気で取り組む“だらず”な米子人魂を武器に世界新記録を狙う。

 挑戦するのは同市三本松2丁目の米江龍星さん(21)。アルバイトでギネス挑戦の資金をためながら練習と研究を重ねてきた。世界一を誓った中学2年の夏から7年、「今が間違いなく人生で最高のコンディション」と自己分析する。

最速を極める

 世界一を目指すきっかけは中学2年のとき、理科の先生が放った「四足歩行のほうが速く走れる」という言葉。もともと動物が好きで、その身体能力の高さからサルにあこがれを抱くほどだった。当時の陸上男子100メートルの日本記録は伊東浩司さんの10秒00。人間が四足走行を極めたら9秒や8秒を出せるかもしれない―。「やってやるぞ」。熱い思いが爆発した。

 基本的な体の使い方を学ぼうと市内にある陸上のクラブチームに入り、効率的な練習方法やストレッチの基礎を習得。米子東高に進学後は陸上部に所属し、体全体が使える八種競技に取り組んだ。昼休憩には高校の敷地内にある山で四足走行の特訓。卒業後はギネス挑戦の費用を稼ぐため、アルバイトをしながらトレーニングに打ち込み、図書館で借りた生理学や体育学の本を読んで作戦を練る日々を送る。

本気の「だらず」

 今年2月、民放のバラエティー番組で四足走行のレジェンド、いとうけんいちさん(41)と初共演した。いとうさんは四足走行を世界で初めて競技化した人物。昨年米国の選手が15秒66のタイムで更新するまでは、ギネス世界記録保持者だった。

 番組では、いとうさんと一緒に走る機会があり「手応えを感じた」と米江さん。挑戦さえできれば14秒台を出せると強く確信した。いとうさんも米江さんを「唯一の後継者」と位置づけた。挑戦するなら今。照準は来夏に絞った。

 「だらずなことだけれど本気で取り組めば挑戦に意味がある。それをみんなに見てもらいたい」と米江さん。米子の地で「絶対に世界記録を出す」と血をたぎらせる。

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