2023年の1年間に倉吉市を訪れた観光客数が4年ぶりに100万人を超えたことが、22日までに分かった。昨年5月の新型コロナ5類移行や関金地区での客足増加が寄与した。一方、コロナ前の19年比は85%にとどりまり、市は今後、県内と海外からの誘客を中心に力を入れる方針。
市観光交流課によると、昨年1~12月に市内を訪れた観光客数は前年比約2割増の111万8717人。集計対象となる18の観光スポットのうち、15カ所で来客数が前年を上回った。中でも関金地区への客足が好調で、12万2357人とコロナ前の19年とほぼ同程度に回復。インバウンド(訪日客)の増加も顕著で、市内の宿泊施設を利用した外国人観光客数は19年の2482人に迫る2371人に上った。
同課の藤井拓也課長は「新型コロナ5類移行に加え、旧グリーンスコーレせきがねとの統合に向け、本年度末で閉館する関金温泉の宿泊施設で駆け込み需要があった」と分析。コロナ前の水準に届いていないことについては、同市を訪れる観光客の中で比率の大きい県内からの誘客や、定期航空便が再開した韓国や香港などを中心にPRを強化する考えを示した。