国立公園・大山の夏山登山道入り口に位置する「下山キャンプ場」(大山町大山)が4月にリニューアルオープンを予定している。ブナやミズナラの林に囲まれた自然環境と立地を生かしつつ、新たな楽しみ方ができる区画を整備して多様なニーズに応える。
環境省大山隠岐国立公園管理事務所によると、同キャンプ場(敷地面積5・54ヘクタール)は環境省が所有。昭和中期頃に開設され、老朽化が進んでいたため2020年度から休業して再整備が行われていた。
再整備では従来の芝のグラウンドサイト28区画に加え、新たにテントを張るためのデッキを備えるデッキサイト25区画、マイカー横付けで利用できるオートサイト6区画、手ぶらでキャンプを楽しめる常設テントサイト4区画が設けられた。新築された地下1階地上1階の管理棟(延べ床面積255平方メートル)はキャンプ用品のレンタルやシャワー室の利用が可能で、展望デッキからは大山を望むことができる。
運営管理はアウトドアメーカー「モンベル」が担う。再整備にあたり設計工事と運営管理までを一体的に民間事業者に委ねる「DBO方式」を環境省では初めて採用し、モンベルを代表法人とする共同企業体と契約。設計などはモンベルグループ企業が行った。総事業費は約6億5800万円(暫定値)。
同事務所の寺内聡国立公園保護管理企画官は「幅広い層にキャンプや登山などさまざまなアクティビティを楽しむ拠点として活用していただきたい」と話した。